前回の漫画レビューでは【本当に面白いおすすめ漫画ベスト10】ということで自分が最も面白いと思った漫画の紹介記事を書きました。
ただ、この記事で紹介したおすすめ漫画は大半が30巻以上、長く続いているものだと50巻以上となります。
暇を持て余しているならぜひ読んで欲しいものばかりとなっていますが、忙しい人だと30巻以上の漫画を買うのは躊躇するかと思います。
ということで、今回は【10巻以内完結のおすすめ漫画】を紹介します。
ただ、書いてみて思ったのですが、10巻以内完結で間違いなく面白いと断言できる漫画は意外と少なかったです。
せっかくなので【10巻をちょいオーバーしているけど面白いおすすめ漫画】【現在連載中だけど10巻以内のおすすめ漫画】【10巻以内で完結しているけど面白くない漫画】もついでに紹介しておきます。
目次
10巻以内完結のおすすめ漫画
10巻以内完結で間違いなくおすすめ漫画だけを挙げてみました。
10位:『鋼鉄の華っ柱』西森博之
全9巻完結
お金持ちのお坊ちゃまがある日突然、全てを失って庶民の生活をスタートするという漫画やドラマで良くある展開。
ただ、この漫画の場合、苦労話とか、苦難を乗り越えて主人公が成長していくというようなありきたりな流れにはなっていません。
難しい展開はないので比較的サクっと読めるのもプラスポイント。
作者の西森博之さんの漫画の中では、【気軽に読めて面白い!おすすめ不良・ヤンキー漫画ベスト10】で紹介した『今日から俺は!! (全38巻)』が圧倒的に面白いのでおすすめです。
その他にも『柊様は自分を探している。 (全8巻)』『道士郎でござる (全8巻)』『お茶にごす。 (全11巻)』『天使な小生意気 (全20巻)』も『鋼鉄の華っ柱』と同じくらいの面白さ。この辺りはどれもそこそこおすすめですね。
時間があれば『今日から俺は!! 』が鉄板。読む時間があまりなければ『鋼鉄の華っ柱』をおすすめしておきます。
9位:『刻刻』堀尾省太
全8巻完結
「止界」という、全ての人が止まった世界で繰り広げられる物語。
話としては面白いのですが、淡々と進む部分もあり、「とにかく続きが気になる!」みたいなワクワク感は薄いかもしれません。
この漫画独自の言葉、表現もあり、初見で分かりづらい部分も多かったので、最初に読んだ時は「うーん、まずまずの漫画かな」というレベルの感想でした。
最近、改めて読み直したら以前よりも面白さが増したように感じます。少し難しい本も2度読むと内容が理解できるというのに近いかもしれません。
これは絶対に読んだほうがいい漫画!と言えるほどの押しではありませんが、10巻以内完結作品としては優秀な方かと思います。
また、後述しますが、作者の堀尾省太さんの新連載漫画『ゴールデンゴールド』も結構面白いです。
8位:『エンバンメイズ』田中一行
全6巻完結
お金、更には命まで賭けてダーツ勝負をする漫画。
「ダーツ漫画」と検索すると、この『エンバンメイズ』くらいしかヒットしませんね。ありそうでなかったジャンルということでしょうか。
基本は多額のお金を賭けて勝負するのですが、額が桁違いになってきて、結局は命を賭けて勝負するという流れです。
『エンバンメイズ』はダーツ縛りの命懸けゲームですが、あえて似ている漫画を挙げるとしたら『嘘喰い』が近いかと。
どちらも命懸けのゲームバトル、駆け引きと読み手の予想を上回る結末は飽きないし続きが気になります。
6巻で完結させるには勿体無い、面白い漫画だと思います。
作者の田中一行さん『エンバンメイズ』のあとに『概念ドロボウ』という漫画の連載もしていました。
これもなかなかというか、かなり面白かったです。しかも3巻完結なのでサクっと読めます。完結させるには惜しいクオリティでした。
サクっと読みたいなら『エンバンメイズ』や『概念ドロボウ』ですが、もし時間があるのでしたら『嘘喰い』もおすすめの漫画です。※両漫画の作者は異なります。
7位:『プラネテス』幸村誠
全4巻完結
『プラネテス』は【本当に面白いおすすめ漫画ベスト10】の記事でも軽く触れました。
作者の幸村誠さんが現在連載中の『ヴィンランド・サガ』の方が面白いですが、こちらの『プラネテス』もそこそこ面白い漫画です。
まー宇宙を題材にした漫画が個人的に好きというのが大きいのかもしれません。
『プラネテス』はアニメと原作でちょっと流れが変わります。どちらか先に好きな方を見てみて、気に入ったらもう一方も見てみるといいかもしれません。
10巻以内完結ではないのですが、改めて『ヴィンランド・サガ』もおすすめ漫画なので載せておきます。
6位:『レベルE』冨樫義博
全3巻完結(全2巻上・下)
※発売当初は全3巻ですが、最新版は上巻・下巻の全2巻となっています。
『レベルE』も【本当に面白いおすすめ漫画ベスト10】で軽く触れました。
お馴染み冨樫義博さんの漫画。
どれも面白いことは間違いないのですが、順位を付けるとしたら『HUNTER×HUNTER』→『幽・遊・白書』→『レベルE』の順。
時間があるなら上の順で読んで欲しいですね。いや、むしろ『HUNTER×HUNTER』を読んだ後だとハードルが上がって『レベルE』は面白くないと思ってしまうかもしれないので微妙なところです。
10巻以内という縛りがなければ『HUNTER×HUNTER』を押したいので載せておきます。
5位:『僕だけがいない街』三部けい
全9巻完結
タイムリープ系の漫画は挙げればキリがないほど沢山あります。
そしてどれもそこそこ面白い。
まー定番ですが、過去を変えるために主人公がタイムリープするという流れ。
最近だと映画『君の名は。』が大ヒットしたので見たことある人ならば大筋は予想できるかなと。
『僕だけがいない街』も9巻完結にしては良くまとまっている漫画だと思います。
アニメ化はもちろん、2016年には映画化もされているので多くの人から評価されているのは間違いありません。
実写映画は観ていないのでわかりませんが、アニメと漫画はラストが若干異なります。まーどちらも面白いです。
作者、三部けいさんの漫画はどれもだいたい10巻以内完結みたいですが、この『僕だけがいない街』以外は読んだことがありません。
後で買ってみて面白ければレビューを書こうと思います。
4位:『スパイの家』雨松(著)、真刈信二(原著)
全6巻完結
タイトル通り、スパイを生業にする親子の話です。
2018年12月現在の時事ネタですが、中国の通信会社大手ファーウェイの副会長がカナダで逮捕されました。
アメリカ当局はファーウェイが携帯端末や基地局の通信設備を利用して情報を盗んでいるのではと疑っている模様。
まるで漫画のような話です。
そういった話を取り上げているのがこの『スパイの家』
近代日本における国家間の情報戦が全6巻で描かれています。
スパイ映画とかが好きな人なら間違いなく面白い漫画だと思います。
ただ、本当は原作者の真刈信二さんの漫画、『勇午』の方が更に押したい漫画です。
主人公で交渉人の「勇午」が世界各地を飛び回り、テロリストなど交渉するという漫画。『勇午』はいろいろなシリーズが出ているのですが、順番は
- 勇午
- 勇午【下北半島編】
- 勇午【北九州・対馬編】
- 勇午【東京・種子島編】
- 勇午【大阪編】
- 勇午【横浜・横須賀編】
- 勇午【洞爺湖サミット編】
- 勇午【フィリピンODA編】
- 勇午【台湾編】
- 勇午【Final】
という順番になります。
『勇午』を読めば世界各地で何故紛争が耐えないのか、差別が無くならないのか、宗教とはどういったものなのかなど、とにかく勉強になります。その上、面白い漫画であることも間違いありません。
時間が許すのであればぜひ『勇午』を、短時間でサクっと読みたいのであれば『スパイの家』、原作者は同じですが絵は違うので見た目は異なりますが、どちらも面白い漫画です。
ただ、『スパイの家』の最後は打ち切りっぽい終わり方。できればもう少し先も見たかったというのが本音です。
3位:『BLUE GIANT』石塚真一
全10巻完結(続編あり)
『BLUE GIANT』を10巻完結というのは若干反則かもしれませんが、一応これはこれで確かに10巻完結しているので。
『BLUE GIANT』は【本当に面白いおすすめ漫画ベスト10】の方でも紹介した漫画であり、自分の中では全漫画の中でTOP10に入るほどの面白さです。
この漫画を見るとジャズバーに行きたくなること間違いなし。ジャズに全く興味のない人でもハマる漫画だと思います。
『BLUE GIANT』は10巻までですが、その続編として『BLUE GIANT SUPREME』が2020年7月時点で10巻まで出ています。
第一部が『BLUE GIANT』、第二部が『BLUE GIANT SUPREME』なので間違えないように注意してください。
2位:『QP(キューピー)』高橋ヒロシ
全8巻完結
『CROWS(クローズ)』 、『WORST(ワースト)』でお馴染み高橋ヒロシさんのヤンキー漫画です。
順番としては『CROWS(クローズ)』と『WORST(ワースト)』は続編のようになっていますが、こちらの『QP(キューピー)』は繋がっていません。
ただ、最後の最後でクローズ登場人物が出てくる場面も。
検索すると『キューピー R』という漫画が出てきますが、それも内容は同じです。単なる新装版。続編ではないので注意してください。
この人の漫画は伏線などは特にないので難しく考えずに読めますが、意外と深いセリフなどもあり、印象に残ります。
他2つは20巻以上続いていますが、この『QP(キューピー)』だけは8巻で上手くまとまっているのでおすすめ。
『WORST(ワースト)』は『CROWS(クローズ)』を読んだ後に読みたい漫画。どちらもおすすめです。
注意したいのでは、これら3作のスピンオフ漫画はほとんどが面白くないです。意味わからない駄作もあるので注意。
また、高橋ヒロシさんの最新作『ジャンク・ランク・ファミリー』も個人的にはつまらないのでおすすめしません。
1位:『寄生獣』
全10巻完結
『寄生獣』は【本当に面白いおすすめ漫画ベスト10】で、準殿堂入りとして紹介しました。
30年近く前に連載されていた漫画とは思えないほどのクオリティ、全10巻で完全にまとまって、綺麗に完結している最高におすすめの漫画です。
この漫画を読んだことがないというのは勿体無いと言えるレベルの面白さ。
ワンピースやハンターハンターも面白いことは確かですが、数十冊を読むのはかなり疲れます。余程はまらないと途中で飽きる可能性も。
『寄生獣』なら10巻完結なので飽きずに、早ければ1日かからず読めるはずです。
読んだことありませんが、『寄生獣リバーシ』の方はレビューが微妙なので自分も買う予定はありません。
10巻をちょいオーバーしているけど面白いおすすめ漫画
10巻以内で完結のおすすめ漫画はとりあえず9個しかなかったので、ついでに10巻をちょいオーバーしているけど面白いおすすめ漫画も挙げておきます。
『銀と金』福本伸行
全11巻完結(新装版は全10巻完結)
初期版は11巻完結ですが、新装版だと10巻でまとまっているので気軽に読めます。
『カイジ』、『アカギ』でお馴染みの福本伸行さんの漫画。この他にも数々の名作漫画があります。
『銀と金』は1990年代の連載漫画ですが、この時期の福本作品が一番面白いです。
数千万円、数億円のお金を賭けた勝負、基本はイカサマ前提の争いが面白いです。
福本作品ですが、2018年以降になると『黒沢』も『カイジ』も全て駄作となります。『アカギ』も後半は酷かったですね。スピンオフ漫画の方が断然面白くなります。
自分の中では全巻通してハズレ無しで面白い福本作品はこの『銀と金』と『天』だけです。『カイジ』も沼辺りで終わっておけば面白かったかも。
『サンクチュアリ』池上遼一(著)、史村翔(著)
全12巻完結(ワイド版などは10巻以内完結)
日本の政治を表と裏の世界から変えていこうという二人の天才の物語。
表は政治家、裏はヤクザ、役割決め主人公二人が高校時代にじゃんけんで決めるという流れ。
男なら面白いと思える漫画ですが、女の人だとどうなんでしょうか。その辺はちょっとわかりません。
自分の中ではベスト10に入らないまでも、20位以内には入れたい面白い漫画です。
自分は基本的に、暗い話やグロい話は嫌いです。ヤクザ漫画はそういうシーンが多々あるのが主流ですが、この『サンクチュアリ』はその辺もマイルドに描かれているので暗くならずにすみます。
2019年には平成、令和版のサンクチュアリと言える『BEGIN』が同一作者で連載されています。この漫画も面白いのでおすすめです。←面白いと思っていましたが最後はグダグダなのでやっぱり駄目そうです。
『ヨルムンガンド』高橋慶太郎
全11巻完結
武器商人「ココ・ヘクマティアル」と旅をする傭兵部隊の話。もう一人の主人公はこの傭兵部隊に新規加入した少年兵の「ジョナサン・マル(ヨナ)」。
ココとヨナだけでなく、傭兵部隊に所属する一人ひとりにストーリーがあり、キャラ付けがしっかりされていて全話通して面白く読める漫画です。
全11巻完結、打ち切りではないと思うのですが明かされていない部分もあったまま終わっているのでそこが少し残念。
また、『ヨルムンガンド』はアニメ化されており、どちらかというとアニメの方がおすすめです。
アニメと漫画ではほぼ内容に違いがありません。どちらかというとアニメの方が臨場感があり、オープニング曲もかっこいいのでハマります。
自分の中では歴代おすすめアニメベスト10に入る作品。時間があればアニメを観て欲しいです。忙しくて無理ならせめて漫画の方を読んでみて欲しい。
現在連載中だけど10巻以内のおすすめ漫画
まだ完結はしていないけど、2020年12月時点、連載中で発行巻が10巻以内の漫画も挙げておきます。
面白い漫画を知りたいけど、既に30巻くらいまで出てるのはちょっと…という人向けに今買っても間に合うおすすめ漫画です。
『ゴールデンゴールド』堀尾省太
2020年12月現在7巻まで発売、連載継続中
10巻以内完結のおすすめ漫画で同一作者の『刻刻』を紹介しましたが、堀尾省太さん連載中の漫画です。
『刻刻』同様に淡々としてて途中で飽きそうになる部分もありますが、4巻か5巻くらいから話が進み出し面白くなってきます。
『ゴールデンゴールド』の表紙を見るとほのぼの日常系のような雰囲気もありますが、進めば進むほどホラーっぽさが増してきます。どういった締め方になるか注目。
『刻刻』も全く引っ張る様子がなかったので、『ゴールデンゴールド』も10巻以内で完結するのではないでしょうか。
『ブルーピリオド』山口つばさ
2020年12月現在8巻まで発売、連載継続中
美大・芸大を目指す高校生たちの物語。
音楽や美術というものは、慣れていない人には入り込み辛いテーマだと思います。
自分もそういったものには無縁だったので、序盤は「たいして面白くないな…」という感じでした。ただ、読み進めていくと意外と入り込んでしまう漫画かと。
登場人物の心理描写が理解できず、不可解に思う部分もありますが、それがリアルな芸術家なのかもしれません。
今まであまり読んだことのないテーマだったので続きが気になります。
7巻まで読んだ感想を追記しますが、ここから山場が来るのかが気になります。既にこの漫画のピークは過ぎてしまっているのではないかとも思えてしまいます。
逆にここから大きな山場を作っていけるなら殿堂入り漫画に近づくかもしれません。
『サガラ~Sの同素体~』真刈 信二 、 かわぐち かいじ
2020年12月現在7巻まで発売、連載継続中
『勇午』の原作者「真刈信二」さんと『ジパング』『空母いぶき』などで有名な「かわぐちかいじ」さんの漫画。どちらも好きな漫画家なので間違いないと思って読み始めました。
かわぐちかいじさんお馴染みの軍事面から日本の政治を考えさせる内容、真刈信二さんが得意とする世界の政治紛争、そういうのが好きな人にはめちゃくちゃ面白い漫画だと思いまう。
軍事、政治に関して個々人で思うところはあると思いますが、余計な思想や先入観は持たず、あくまでもフィクションとして読んだほうが楽しめるかと。
まだ4巻ですが続きが気になります。
並行連載の『空母いぶき』も好きなので、どちらもこのままのペースで進んで欲しいと願っています。
『NeuN(ノイン)』高橋ツトム
2020年12月現在6巻まで発売、連載継続中
ナチス時代、ヒトラーの遺伝子を受け継ぐ子どもたちの物語。
『NeuN(ノイン)』はドイツ語で「9」という意味。この物語の主人公はヒトラーの9番目の子供です。
ナチス・ヒトラーの話は漫画や映画で何度も取り上げられており、どういった時代背景があるかは知っている人がほとんどだと思います。
この漫画もある程度の基礎知識が必要。ヒトラーがどういう人物でどれ程の地位にいたのかを知らないと理解しづらいと思います。
リアリティー重視というよりも超能力的な話がメインとなるので、リアルさを求めるなら見送ったほうがいいかもしれません。
『バトゥーキ』迫稔雄
2020年12月現在9巻まで発売、連載継続中
『嘘喰い』作者の新作漫画です。
正直、1巻を読んだ時点だと何がなんだかさっぱりわかりません。ただ、そこで意味不明だと判断して切ってしまうのはもったいない漫画です。
実際、この漫画は1巻2巻同時発売だったらしく、1巻は前置きなので、それだけで判断しないで欲しいという思いがあったのだと思います。
軽くネタバレしちゃいますが、『バトゥーキ』はブラジル発祥の格闘技「カポエイラ」が題材となっています。
簡単に言うとよくある異種格闘技漫画ですが、なぜか引き込まれるストーリーとなっています。
伏線回収が秀逸だった『嘘喰い』が記憶に残っているため、『バトゥーキ』の一つひとつも伏線なんじゃないかといろいろ考えてしまいます。
伏線回収はあまり気にせず、純粋に「カポエイラ」という珍しい題材の漫画を楽しむのがいいかと思います。
一応、『嘘喰い』もめちゃくちゃ面白くておすすめなので紹介しておきます。
『ヨシノズイカラ』ヨシノサツキ
2020年12月現在3巻まで発売、連載継続中
日常系漫画の中で『ばらかもん』という作品が一番好きです。こちらは18巻完結。
その作者であるヨシノサツキ先生の新作漫画が『ヨシノズイカラ』です。
どちらも長崎五島列島が漫画の舞台となっており、田舎暮らしの日常系漫画となります。
何気ない日常の中に笑い有り、感動有りというストーリーになっており、なぜか胸を打つシーンが多い漫画です。
どちらかというと『ばらかもん』の方が好きですが、展開次第では『ヨシノズイカラ』が上回ってくるかもしれません。日常系漫画ですがポテンシャルを感じる作品です。
過去に挙げた10巻以内のおすすめ連載漫画
記事を書いた当初は10巻以内だったものの、連載が続いて10巻をオーバーしてしまったものも一応残しておきます。
『転生したらスライムだった件』川上泰樹(著)、伏瀬(著)、みっつばー
2020年12月現在16巻まで発売、連載継続中
2018年にアニメ化し、漫画も人気が出てきています。元はラノベ(ライトノベル)作品。
異世界転生もののラノベが多数出てきて、『転生したらスライムだった件』以外にも漫画化されるものが増えてきました。
あくまでも個人的な意見ですが、ラノベの言い回しはくどいし、喋り方など気持ち悪いし、嫌いです。
まーそういったイラっとする言い回しによるマイナスポイントを考慮しても、この漫画は面白いと思います。
個人的には、主人公が最初から強く、無双で敵を倒していくアニメや漫画が好きです。
この『転生したらスライムだった件』も主人公がスライムですが、強いのでその辺りが面白いと思うのかも。
気をつけて欲しいのですが、『転生したらスライムだった件』のラノベの方も表紙は漫画みたいになってて紛らわしいです。
ラノベは(GCノベルズ) と書いてあり、金額もコミックスの1.5倍くらいだと思います。ラノベは個人的に嫌いなのでおすすめしていません。
『東京リベンジャーズ』和久井健
2020年12月現在20巻まで発売、連載継続中
タイムリープ系のヤンキー漫画です。
26歳の主人公が今を変える為に、12年前の中学時代にタイムリープしてヤンキー生活をやり直す話。
和久井健さんの漫画は『新宿スワン』が有名で、サスペンス的な要素もあり、ストーリーの意外性もあって飽きずに読めました。
この『東京リベンジャーズ』もタイムリープがメインですが、少しサスペンス的な要素もあり、先が読めない感じが面白いです。
細かいことを言えば、同じく和久井作品の『セキセイインコ』『デザートイーグル』など、この辺りは設定がちょっと雑だった気がします。『東京リベンジャーズ』もそういった部分があり、個人的には気になってしまいます。
まーあまり深読みせずに読めば気にならないレベル。
『ランウェイで笑って』猪ノ谷言葉
2020年12月現在19巻まで発売、連載継続中
パリコレを目指すが身長の低いモデル「藤戸千雪」とファッションデザイナーを目指す「都村育人」の物語。高校の同級生という設定です。
まー高校生が夢を目指すっていう漫画は泣ける作品が多いのですが、この『ランウェイで笑って』も感動するシーンが多々あります。
個人的な意見ですが6巻くらいまでは文句無しで面白く、よくまとまっていると思うのですが、その後7巻以降と週間連載の方を見ると微妙な気がしてきています。
時系列的にもどういう流れになっているのかまとめないと、いろんな伏線が中途半端になり、話が盛り上がらないのではないかと心配になります。
まだ8巻までしか進んでないので全然おすすめできる面白い漫画ですが、今後の展開次第ではおすすめできない漫画になるかもしれません。
『アルスラーン戦記』荒川弘(著)、田中芳樹(原著)
2020年12月現在14巻まで発売、連載継続中
歴史ファンタジー漫画。「パルス」という国の「アルスラーン王子」の物語。実際にありそうな国名、ありそうな戦争の話ですがフィクションです。
『アルスラーン戦記』の原作は、田中芳樹さんが1986年から書き始めた小説です。1990年代には別の漫画家さんによりコミックスを13巻まで発行され、それが第一部という扱いです。
ただ、完全に完結しないまま2010年代となり、そこで今度は『鋼の錬金術師』でお馴染みの荒川弘さんが再び『アルスラーン戦記』を漫画化。
荒川弘×田中芳樹の『アルスラーン戦記』の連載がスタートした2013年でもまだ原作は完結していませんでした。
それが2017年になり、ようやく原作も完結したので結末も見えてきた模様。
アニメも何作かテレビ放送されていますが、その時もまだ原作が完結しておらず、結末が見えなかったので中途半端な形となっています。
小説を読んでいないので結末は全くわかりませんが、コミックス10巻時点でまだまだ伏線が多く、とにかく続きが気になります。
アニメもまた続編をやって欲しいと思うくらい面白い漫画です。
『ヒストリエ』岩明均
2020年12月現在11巻まで発売、連載継続中
10巻以内完結のおすすめ漫画1位の『寄生獣』の作者、岩明均さんの現在連載中の漫画です。
古代ギリシャ、アリストテレスの時代なので紀元前の物語。登場人物に実在した人物も出てくる歴史漫画です。
歴史ものと言えば『キングダム』が人気ですが、そちらは中国。『ヒストリエ』はギリシャなのでヨーローパの話。おそらく時代的にはほぼ同年代(100年か200年くらいの差?)かと思います。
『寄生獣』同様、岩明均さんの漫画は独特の間があり、主人公を含め登場人物の感情が読みづらくなっています。それがいろいろな解釈を読み手に持たせ、より一層面白くなっている気がします。
現在10巻までしか発売していないので今後どういった評価になるかまだわかりませんが、とにかく新刊が出るのが遅い。
2003年の連載スタートから15年かけて10巻しか発売していないのでめちゃくちゃスローペースなのは間違いありません。
また、難しい話が多いので、新刊が出た時には過去の話をだいたい忘れてしまいます。
もっと一般的なペースで続巻が出てくれると評価も高まる気がします。まーペースが遅くとも面白い漫画なのでおすすめです。
10巻以内で完結しているけど面白くない漫画
あえて“面白くない漫画”を紹介する必要もないと思うのですが、10巻以内で終わっているというのは打ち切りだったという可能性も高く、不発も多いかと思います。
10巻以内完結は地雷も多い気がするので、あえて面白くなかった漫画も紹介しておこうかと。
ただ、面白い漫画、面白くない漫画というのは個人の主観なので、人によっては真逆になるかもしれません。
ここで紹介する漫画はあくまでも自分が面白くない、買う価値がないと思っただけです。他の人は面白い漫画としておすすめしているかもしれませんが、あくまでも個人的な意見なのでご了承ください。
ちなみに自分が面白いと思った漫画は必ず2周以上読みます。スラムダンク、ドラゴンボール、そして面白いおすすめ漫画で紹介した作品の大半は5周以上、空でセリフも言えるくらい読み込みます。
1回読んでもういいやと思う漫画は駄作という線引です。
また、おすすめ漫画ではないのでリンクも載せません。気になった人、どうしても読みたいと思った人は検索で探してください。
『クダンノゴトシ』渡辺潤
全6巻完結
この人の書く漫画で文句無しで面白いのは『代紋<エンブレム>TAKE2』、微妙なのは『モンタージュ』、駄作だと思うのがこの『クダンノゴトシ』です。まー『代紋<エンブレム>TAKE2』も最後は…ですが。
風呂敷を広げるだけ広げるので途中は気になって面白いです。ただ、伏線を全く回収せず(もしくは無理矢理回収)して片付けると一気に面白くなくなり、読んだ時間が無駄になります。
この『クダンノゴトシ』も後半になればなるほど適当ですね。6巻で終わらせて正解だと思います。
『七夕の国』岩明均
全4巻完結
『寄生獣』『ヒストリエ』と同一の作者岩明均さんの漫画です。
駄作というほどつまらなくもなかったかもしれませんが、『寄生獣』と比べると圧倒的につまらないですね。
まー4巻で終わってるので読んでも時間を無駄にしたというほどの損失はないと思いますが、あえて読む必要もないだろうと言えるレベルの漫画でした。
『HELLSING』平野耕太
全10巻完結
至るところでおすすめ漫画として紹介されており、10巻以内完結作品だと高確率で勧められています。
自分もそういったレビューを見て、この『HELLSING』を買って読んでみました。
正直、何が面白いのか全くわかりませんでした。
1巻くらいはまー面白いのかもしれませんが、話が進めば進むほど、ただただセリフ回しと勢いだけで押し通していて、設定も捻りも何もない漫画だと思いました。
ストーリーも面白くなければキャラも印象に残らない。単なる中二病漫画という感想です。
平野耕太さんの人気作品、『ドリフターズ』はまだ読んでいないのでレビューは書けませんが、それ次第ではもう一度読み直してみよう思うかもしれません。逆に『ドリフターズ』まで面白くなかったら…。
『テコンダー朴』山戸大輔(著)、白正男(著)
全3巻で打ち切り?→その後再開?
面白い漫画だとは思いますが、まとめサイトでまとめられている内容を見るだけで十分です。
コミックスを買って読んでもそれ以上の面白さはありません。むしろじっくり読むとつまらない気すらしてきます。
また、元ネタがわからないとマジで全くつまらない漫画になると思うので購入はおすすめしません。
『魔王』伊坂幸太郎 (著), 大須賀めぐみ (著)
全10巻完結
原作は有名な小説家である伊坂幸太郎氏。小説の『魔王』と『呼吸』を一つに併せた漫画となっています。
原作を読んでいないのでそちらはわかりませんが、漫画と同じストーリーであれば駄作だと思います。
主人公のしょうもない能力、しょうもないラスト。そこから第二部、弟へと引き継ぐ展開も微妙。
「面白い!」
「続きが気になる!」
という展開はほぼなかったと思います。
逆に読んでる途中で「この作品は山場を作ることができるのか?」と心配になるレベル。
伏線回収が面白い漫画として紹介されていましたが、自分の中では時間の無駄に感じました。
感じ方は人それぞれなので面白いと思う人もいるとは思いますが、紹介している人は少ないので、やはりそれなりの漫画なのだと思います。
その他の10巻以内完結漫画
10巻完結の漫画を紹介するだけなら『うさぎドロップ』『アポカリプスの砦』『銀のアンカー』『いぬやしき』などなど、まだまだ多数あります。
こういった作品をおすすめ漫画として紹介しているところも多いかと思いますが、自分としては微妙という感じ。
つまらなくはないし、駄作でもないと思いますが、「面白い!おすすめです!」と言えるレベルでもありません。
ということで紹介、レビューはしないでおきます。
ただ、人によっては上記作品も面白いと感じるかと思うので、気になった人はググってみてください。
10巻以内完結のおすすめ漫画まとめ
10巻以内完結漫画のメリットは
- 費用がかからない(安く買える)
- 時間もあまり必要としない
- 読むのが楽
というところですが、10巻以内で完結する名作中の名作というのは少ないと思います。
本当に面白い漫画は10巻以上が当たり前なので、時間を費用が許すのであれば、こちらの記事で紹介している漫画をおすすめしたいですね。
