アメックスセンチュリオンの海外旅行保険に関しては前回の記事で詳しく書きました。
旅行保険に関しては海外旅行だけでもいいかなと思ったのですが、せっかくなので国内旅行保険も軽く触れておきます。
ただ、日本国内ならどこで怪我や病気をしても健康保険でカバーできるので、あえて旅行保険に入る人ってほとんどいないのではないかと思います。
そういう事情もあり、アメックスセンチュリオンに限らず、他クレカも国内旅行保険は海外旅行保険に比べて軽めの補償内容となっている模様。
軽く触れるというよりも、元々手薄になっているので紹介できる内容は少なくなっているというのが正しいかもしれません。
紹介できる範囲で紹介しておきます。
目次
アメックスセンチュリオンの国内旅行保険

海外旅行保険の記事ではアメックスセンチュリオン会員、アメックスプラチナ会員、そして一般的な海外旅行保険の3つを比較しましたが、国内旅行保険ではセンチュリオンとプラチナだけの比較となります。
一応、有料の国内旅行保険もあるみたいですが、自分は一度も利用したことがありませんし、大半の日本人が利用しない保険だと思います。
ということでカードに付帯する保険のみで比較します。
傷害死亡・後遺障害保険
旅行先での事件や事故により死んでしまった場合、障害が残ってしまった場合に支払われる保険です。
アメックスセンチュリオン会員、アメックスプラチナ会員の各補償内容は以下の通りとなります。
アメックスセンチュリオン会員 | |
付帯条件 | 自動付帯 |
補償内容 | 最高1億円 |
アメックスプラチナ会員 | ||
付帯条件 | 利用付帯 | |
補償内容 | 最高1億円 |
傷害死亡・後遺障害保険ですが、アメックスセンチュリオン会員は基本カード、家族カードともに自動付帯です。
一方でアメックスプラチナ会員は家族カードはもちろんですが、基本カードでも利用付帯となります。
アメックスプラチナの場合、国内旅行は傷害死亡・後遺障害保険に限らずこの後紹介する全ての保険が利用付帯となってしまうようです。
まー国内旅行保険なんてそもそも不要だと思いますし、必要だと思ったなら旅行代金をプラチナカードで切ればいいだけなのでどちらでもいいと思いますが。ポジティブな見方をすれば。
ネガティブに見た場合、旅行関連のサービスに強いと言われるアメックスですが、国内旅行に関して言えばプラチナカードは他クレカと同水準(完全利用付帯)ということになります。
入院保険
国内旅行中の事故が原因で7日以上入院した場合に1日目分から計算して支払われる保険です。
アメックスセンチュリオン会員 | |
付帯条件 | 自動付帯 |
補償内容 | 日額10,000円 |
アメックスプラチナ会員 | |
付帯条件 | 利用付帯 |
補償内容 | 日額5,000円 |
アメックスセンチュリオンの自動付帯であろう、アメックスプラチナの利用付帯であろうと、どちらにしても利用する機会がなさそうな保険です。
旅行中の事故が原因で7日以上続けて入院した場合に支払われる保険となっている模様。
7日以上も入院するとなると余程の大事故ですし、例え利用対象となっても国保や社保、生命保険で対応する範囲だと思います。
まーどちらかと言えば自動付帯で日額1万円出るセンチュリオンの方がマシと言えばマシですが、それでも利用するにはハードルの高い保険であることは確かです。
手術保険
入院保険の支払い対象となり、更に手術も必要となった場合に支払われる保険です。
アメックスセンチュリオン会員 | |
付帯条件 | 自動付帯 |
補償内容 | 入院保険金10,000円×10~40倍=10万円~40万円 |
アメックスプラチナ会員 | ||
付帯条件 | 利用付帯 | |
補償内容 | 入院保険金5,000円×10~40倍=5万円~20万円 |
入院保険の適用対象となりつつ、更に手術も必要となった場合が適用対象です。
国内旅行中の事故で7日以上の入院、更に手術となれば相当なことです。
あとでまとめて詳しく書きますが、国内旅行保険は適用条件が細かく設定されており、入院保険も手術保険もあくまで事故が原因の怪我のみであり、病気は対象外です。
国内旅行中に盲腸になり、入院して手術となってもこれらの保険が適用されるわけではありません。
一応こちらもアメックスセンチュリオンは家族カードも含めて自動付帯、アメックスプラチナは利用付帯ですが、いずれにせよ利用する機会は全くなさそうな保険です。
通院保険
国内旅行中の事故が原因で7日経過以降でも通院が必要となる場合に支払われる保険。
アメックスセンチュリオン会員 | |
付帯条件 | 自動付帯 |
補償内容 | 日額6,000円 |
アメックスプラチナ会員 | |
付帯条件 | 利用付帯 |
補償内容 | 日額3,000円 |
国内旅行中の事故が原因で通院が必要になる事態、ありえるとすれば追突事故での「むちうち」とかでしょうか。
これもあとで詳しく書きますが、「頸部症候群(いわゆる「むちうち症」)」は対象外となっています。
どういう症状で適用されるか具体例すらあまりなさそうなので、アメックスセンチュリオンの自動付帯でもアメックスプラチナの利用付帯でも、どちらも良さそうな気がします。
国内旅行保険の厳しい適用条件

国内旅行保険は海外旅行保険と比べ、細かい設定が書かれており、適用条件はかなり厳しいものとなっています。
これはアメックスプラチナカードで旅行費用を支払って利用付帯条件をクリアしたとしても、例えアメックスセンチュリオン会員であろうと、ほぼ全てのクレカに付帯する国内旅行保険に当てはまる条件だと思います。
補償される条件
まず、補償される条件は以下の通りとなります。
- 国内旅行における公共交通乗用具に搭乗中の事故
- 宿泊施設での宿泊中の火災・爆発による事故
- 宿泊を伴う募集型企画旅行に参加中の事故
この3条件でのみ適用となります。
1については公共交通乗用具と書いてあるので、レンタカーに乗っている場合や徒歩、レンタサイクルでの事故は対象外です。
あくまでも電車や飛行機、船などの事故でしか適用されません。
2については宿泊中に火災・爆発となっているので、ホテルの大浴場で滑って転んだりしても適用外だと思います。
あるとすれば3ですが、適用条件はかなり厳しいかと思います。
いずれの項目でも、旅行保険というよりも公共交通運営会社による補償、宿泊施設による補償、ツアー会社による補償が出るような大事故でないと対象にならない気がします。
保険ごとに定められた条件
上記の条件をクリアした上で、更に保険ごとにも細かい取り決めがあります。
先程も書きましたが入院保険であれば7日以上の連続入院、手術保険であれば入院保険の条件をクリアした上で手術が必要な場合のみ。
更にあくまでも事故による傷害でのみ適用されるので、旅行中に病気が発症したとしても適用外です。
また、保険金を支払えない場合という項目には
- 故意による傷害
- ケンカや自殺行為、犯罪行為による傷害
- 戦争、核物質の影響による傷害
- 地震、噴火、津波による傷害
- 疾病、心神喪失による傷害
- むちうちや医学的根拠のない腰痛
- 無免許、飲酒運転による傷害
- 山岳登坂、スカイダイビングなど危険な運動による傷害
- 旅行前に既に発症していた事故による傷害
こういったのは保険対象外と書かれています。
故意や自殺、無免許や飲酒運転など、除外されて当然のものもありますが、地震や噴火、むちうちなども除外されるとほぼ適用されない保険なのではと思えてきます。
まーそもそも国内旅行であれば日本の健康保険が適用されるわけですし、任意で生命保険などに入っている人も多いと思うので国内旅行保険をあえてゆるい設定にする必要はないのかもしれません。
国内旅行保険の自動付帯と利用付帯

海外旅行保険と比べて重要度はかなり低い国内旅行保険ですが、どうしても必要という人もいるかもしれないので自動付帯・利用付帯についても調べてみました。
前述した通り、アメックスプラチナカードの国内旅行保険は利用付帯です。
アメックスセンチュリオンカードは家族カードも含めて自動付帯です。
アメックスプラチナですら利用付帯なので、ほとんどのクレジットカードが利用付帯だと思ったのですが、意外と沢山、国内旅行保険自動付帯のものがありました。
年会費無料では流石になさそうです。
年会費がかかりますが利用者が多そうなクレカでいくつか挙げておきます。
国内旅行保険が自動付帯のクレジットカード
- JAL アメリカン・エキスプレス・ カード(年会費6,480円)
- 楽天プレミアムカード(年会費10,800円)
- JCBゴールドカード(年会費10,800円)
- 三井住友VISAゴールドカード(年会費10,800円)
- ANA JCB ワイドゴールドカード(年会費15,120円)
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費21,600円)
年会費が安いところだとこの辺りが国内旅行保険も自動付帯するクレカです。
この他にも多数の国内旅行保険自動付帯クレカがありましたが全部調べるのは面倒なので割愛します。
ノーマルのアメックスプラチナは年会費14万円でも国内旅行保険が自動付帯していませんが、JALやANAが発行すると年会費が安くとも国内旅行保険が自動付帯されます。
自分が最もおすすめするクレカは法人口座引き落としができて経費払いに便利なセゾンプラチナビジネスです。JALマイルも貯まりやすいです。
自分は持っていませんが、人気があるのは楽天プレミアムカードだと思います。楽天を使う人はもちろんですし、プライオリティパスも格安で持てるので確かにお得ですね。
最後に、自動付帯、利用付帯については前回の海外旅行保険の記事で書いたのでこちらを参照してください。
説明が不十分だと感じたら「クレカ 保険 自動付帯」でググってもらえば詳しいブログが沢山出てくると思います。
アメックスセンチュリオンの国内旅行保険まとめ
アメックスセンチュリオンカードは国内旅行保険も家族カード含め自動付帯、家族特約付きとなっているので他クレカと比べても最も優れているのは確かです。
ただ、個人的な感想としては
クレカ付帯の国内旅行保険は気にする必要なし
という認識でいいかと思います。
国内旅行保険に関しては補償金額や自動付帯、利用付帯など一切気にする必要はないのかなと。
利用条件に該当しない場合がほとんどですし、国内旅行であれば国保、社保の補償で十分、更に重大な事故であればホテルやツアー会社の補償が先行すると思います。